住まいのコラム Column
長期優良住宅の断熱等級について疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。
長期優良住宅として認定を受けるには、断熱等級5以上が必要です。
今回は、福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアのハウスメーカー『鬼丸ハウス』が、長期優良住宅の概要や認定条件、断熱等級ごとの違い、メリット・デメリットなどを分かりやすく解説します。
ご自身の暮らしに合った理想のマイホームを完成させるために、ぜひ最後までごらんください。
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアでマイホームを検討中の方は、『鬼丸ハウス』へお問い合わせください。
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Contents
長期優良住宅には断熱等級5以上が必要

長期優良住宅の認定を受けるためには、断熱性能の水準として断熱等級5以上が必要です。
これは、建物の省エネ性能を確保し、快適かつ環境に配慮した暮らしを実現するために定められています。
断熱等級は、省エネ基準をどの程度満たしているかを示す指標です。
長期優良住宅は「長く快適に住み続けられる家」として、耐震性・劣化対策・省エネ性能など複数の基準を満たす必要があり、省エネ性能の分野は、断熱等級5以上であることが条件となっています。
長期優良住宅とは

長期優良住宅とは、長く安心して快適に暮らせる家を普及させるために、国が定めた認定制度です。
従来の住宅は建築から30年前後で建て替えられるケースが多く、資産価値の低下や廃材の発生が社会的な課題になっていました。
長期にわたり良好な状態で使用できる住宅を広める目的で2009年に制度化されました。
長期優良住宅の制度には、以下のような目的があります。
- 住宅の質を高めて長寿命化すること
- 暮らしの快適性と省エネ性を向上させること
- 住宅を資産として維持・活用できること
長期優良住宅の認定条件
新築戸建てで長期優良住宅の認定を受けるためには、以下の主な条件を満たすことが必要です。
| 項目 | 認定条件 | 内容概要 |
|---|---|---|
| 省エネルギー性 / 断熱性能 | 断熱等級5以上、かつ一次エネルギー消費量等級6以上 | 外皮(屋根・壁・床・開口部など)の断熱性能が高く、省エネ設備を組み合わせた高い水準の住宅であること |
| 耐震性能 | 耐震等級2以上(耐震等級1でも条件によっては認定される可能性あり) | 地震に強く倒壊しにくい構造であること |
| 劣化対策 | 劣化対策等級3以上 | 構造躯体が長期間使用でき、床下・小屋裏に点検口を設けて維持管理がしやすいこと |
| 維持管理・更新の容易性 | 維持管理対策等級3以上 | 給排水管や設備が点検・清掃・補修しやすい構造であること |
| 住戸・住宅の面積 | 戸建ては居住面積75㎡以上、かつ1階床面積40㎡以上(階段除く) | 共同住宅にも類似の最低居住面積基準がある |
| 維持保全計画 | 点検・補修などの維持保全計画を作成 | 建築後も定期的に点検・修繕を行う計画をあらかじめ提出すること |
| 居住環境・災害配慮 | 周辺環境や災害リスクへの配慮 | 景観条例・地区計画との調和、ハザードマップで示される自然災害リスクへの対策が必要 |
〈参考〉国土交通省ウェブサイト「住宅:長期優良住宅のページ」>認定制度概要パンフレット(新築版)
耐震等級については、こちらの記事で確認できます。
〈関連ページ〉耐震等級3は震度7の地震に何回まで耐えられる?耐震等級の違い、耐震等級3を取得する方法
長期優良住宅のメリット
長期優良住宅の認定を受けると、経済的にも暮らしの面でも大きなメリットがあります。
代表的なメリットは以下のとおりです。
- 快適な住環境:夏は涼しく冬は暖かい室内環境を維持しやすくなり快適に暮らせる
- 地震保険料の割引:耐震性能が基準以上であるため、地震保険料の割引を受けられることがある
- 資産価値の向上:高い性能基準を満たしている住宅は、将来売却や相続の際に評価されやすくなる
- 補助金・助成金:国や自治体が実施する補助金・助成金制度の対象になりやすく、建築時やリフォーム時に費用を抑えられる可能性がある
- 税制優遇:住宅ローン控除の拡充や固定資産税の軽減など、税制面で優遇措置を受けられる
住宅ローン控除については、こちらの記事で確認できます。
〈関連ページ〉住宅ローンを4000万円組むと後悔する?月々の返済額や必要な年収、負担を減らすコツを解説
長期優良住宅のデメリット
一方で、長期優良住宅には注意すべきデメリットもあります。
長期優良住宅のデメリットは、以下のとおりです。
- 維持保全が必要:長期優良住宅の認定条件として、定期的な点検・修繕などの維持保全計画を提出し、その計画に沿った管理を行う必要がある
- 建築費の増加:耐震性や断熱性など高い基準を満たすため、一般的な住宅と比べて建築費が増加する傾向がある
- 手続きや審査が複雑:建築士による設計、審査機関への申請などが必要で、工期が延びる可能性がある
断熱等級とは

断熱等級とは、住宅の断熱性能を数値化した指標で、建物の外皮(壁・屋根・床・窓など)からの熱の出入りをどの程度抑えられるかを表しています。
国の「住宅性能表示制度」において定められており、等級が高いほど冷暖房効率に優れ、快適で省エネな暮らしを実現できます。
断熱等級5以上が長期優良住宅の認定条件です。
断熱等級6・等級7は、寒冷地の住宅や高性能住宅に採用されることがあります。
断熱等級ごとの違いは、以下のとおりです。
| 等級 | 基準 | 主な性能水準 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 断熱等級4 | 省エネ基準 | 従来の省エネ基準を満たす水準 | これまで一般的だった基準。最低限の省エネ性能を確保するレベル |
| 断熱等級5 | ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)※水準 | UA値※ 0.6~0.4程度 (地域区分による) | ZEHに必要な断熱性能。長期優良住宅の認定条件 |
| 断熱等級6 | 等級5よりさらに強化 | UA値 0.46~0.28程度(地域区分による) | 高性能住宅に採用される水準。冷暖房効率が大幅に向上し、快適性が高い |
| 断熱等級7 | トップクラスの断熱性能 | UA値 0.26以下 | 省エネ効果が非常に高いが、施工コストも上昇する |
※ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)水準:年間の一次エネルギー消費量をおおむねゼロ以下にすることを目的とした住宅
※UA値(外皮平均熱貫流率):住宅の断熱性能を示す指標で、値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネ性能が高い
断熱等級が高い住宅のメリット
断熱等級を高めることには、多くのメリットがあります。
断熱等級を高める主なメリットは、以下のとおりです。
- 快適な住環境:外気温の影響を受けにくいため、夏は涼しく冬は暖かい暮らしを維持できる
- 資産価値の向上:高断熱性能は長期優良住宅の認定要件にもつながり、中古市場でも評価されやすい
- 健康リスク低減:急激な温度差によるヒートショックや結露の発生を抑えやすくなり、室内環境が安定する
- 光熱費削減:冷暖房効率が向上し、年間を通じてエネルギーコストを抑えられる
- 補助金や優遇制度:国や自治体の省エネ住宅関連の補助金制度や減税の対象になる場合がある
こちらの記事で、住宅に活用できる補助金と申請方法について確認できます。
〈関連ページ〉福岡県の住宅に活用できる補助金一覧|新築・リフォームに使えるお得な制度と申請方法
断熱等級が高い住宅のデメリット
一方で、断熱等級を高めることには以下のようなデメリットもあります。
- 建築費の増加:高性能な断熱材やサッシ、窓ガラスを採用する必要があるため、一般的な仕様よりもコストが上がる可能性がある
- 内部結露の可能性:断熱層が適切に施工されていない、または気密施工が不十分な場合、壁内部で結露が発生する可能性がある
- 高い施工技術が必要:断熱材の施工精度や気密性の確保が重要となり、施工不良があると性能を十分に発揮できない
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアで高断熱のマイホームをご希望の方は、『鬼丸ハウス』へお問い合わせください。
鬼丸ハウスでは、高い施工技術で断熱等級5を超える住まいを提案しています。
長期優良住宅と断熱等級に関するQ&A

最後に、長期優良住宅と断熱等級に関して、鬼丸ハウスがよくいただく質問・回答を紹介します。
Q.長期優良住宅とZEH住宅の違いは何か?
A.断熱等級5以上が基準となる点は同じですが、目的や認定条件などが異なります。
【長期優良住宅】
耐震性・劣化対策・省エネ性能・維持管理計画など、総合的に「長く快適に住み続けられること」を目的に認定される住宅です。
【ZEH住宅】
年間の一次エネルギー消費量をおおむねゼロ以下にすることを目的とした住宅です。
高断熱化・高効率設備・太陽光発電などを組み合わせて、エネルギー消費を最小限に抑える点に特徴があります。
Q.断熱等級5の義務化はいつから始まる予定?
A.断熱等級5の義務化は、現時点(2025年9月現在)、正式に決定していませんが、省エネ住宅の基準として、今後ZEH水準(断熱等級5)への引き上げが検討されています。
政府は「2030年度以降新築される住宅は、ZEH水準の省エネ性能が確保されることを目指す」という目標を掲げています。
Q.長期優良住宅の認定を受けるには?
A.長期優良住宅の認定を受けるためには、建築前に「建築計画」と「維持保全計画」を作成し、所管行政庁へ申請する必要があります。
認定を受ける流れは以下のとおりです。
- 設計段階で基準を満たすプランを作成:耐震性・断熱等級・劣化対策・維持管理性など、認定基準をすべて満たす設計を行う
- 審査を受ける:登録住宅性能評価機関による審査で、設計が基準に適合しているか確認する
- 所管行政庁へ申請:必要書類を整え、所管行政庁に認定申請を行う
- 認定取得:審査を通過すると、長期優良住宅として認定される
- 維持管理の実施:認定後は点検・修繕などの維持保全計画に沿った管理を継続する必要がある
Q.長期優良住宅基準の断熱等級にする方法は?
A.長期優良住宅の認定に必要な断熱等級5以上を満たすためには、設計と施工の両面で高い性能を確保する必要があります。
代表的な方法は以下のとおりです。
- 高性能な断熱材を使用する:アクアフォームなどの高断熱材を適切な厚みで施工する
- 高断熱サッシ・複層ガラスの採用:樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシを採用し、Low-E複層ガラスやトリプルガラスを組み合わせて熱の出入りを抑える
- 気密性を高める施工:断熱材のすき間や窓周りの気密処理を徹底し、断熱性能を発揮できる状態にする
- 地域区分に応じたUA値を確保:建設地の気候条件に合わせ、地域ごとに定められたUA値基準を満たす設計にする
こちらのページで、鬼丸ハウスの断熱性能を解説しています。
〈関連ページ〉全棟ZEH仕様・断熱等級5以上「福岡屈指の高気密・高断熱の家」
まとめ
長期優良住宅の概要や認定条件、断熱等級ごとの違い、メリット・デメリットなどを紹介してきました。
長期優良住宅は、耐震性・省エネ性・劣化対策・維持管理性など、将来にわたり快適に暮らせる住宅を国が認定する制度で、省エネ性能の分野では、断熱等級5以上が認定条件となっています。
これから新築を検討される方は、長期優良住宅の概要や断熱等級について正しく理解し、信頼できるハウスメーカーと相談しながら家づくりを進めることが大切です。
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアで長期優良住宅のマイホームをご希望の方は、『鬼丸ハウス』へお問い合わせください。
ご家族が将来にわたり快適に暮らしていけるよう徹底的にサポートいたします。
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