住まいのコラム Column

「ランドリールームとファミリークローゼットを兼用すれば、洗濯動線が楽になるはずが、湿気でジメジメ…」という後悔の声は少なくありません。
洗濯物の水分蒸発や設備からの排気をうまく換気できないと、衣類のカビや結露などの問題が発生します。
今回は、福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアのハウスメーカー『鬼丸ハウス』が、ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気対策と快適な間取りプランをご紹介します。
計画・設計から日々のメンテナンスまで、湿気を防ぐポイントを詳しく解説しますので、ぜひ最後までごらんください。
鬼丸ハウスは、ご家族の構成や生活スタイルに合わせた、湿気に強く快適なランドリースペースの提案が得意なハウスメーカーです。
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアでマイホームを検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。
Contents
ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気による後悔

ランドリールーム兼ファミリークローゼットは家事効率を高める理想の空間ですが、湿気対策が不十分だと以下のようなトラブルに見舞われます。
- 洗濯物が乾きにくい、生乾き臭がする
- 結露が発生する
- カビ・ダニが発生する
- 家の構造に悪影響がある
洗濯物が乾きにくい、生乾き臭がする
部屋の湿度が高いと洗濯物から出る水分が蒸発しにくくなり、乾燥に時間がかかります。
洗濯物が一日経っても完全に乾かず、少し湿った状態が続くことも珍しくありません。
また、湿気の多い環境で長時間乾燥させると、洗濯物に独特の生乾き臭が付着します。
結露が発生する
室内の湿度が高いと、室内外の温度差によって窓や壁に結露が発生します。
冬場は室内が暖かく外気が冷たいため、窓ガラスやサッシ周辺に水滴がつきやすくなります。
結露は床材や壁紙を傷める原因です。
また、クローゼット内部でも結露が発生し、大切な衣類を湿らせることもあります。
カビ・ダニが発生する
ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気は、カビやダニが発生する原因です。
湿度が60%を超えると、カビが繁殖しやすくなります。
壁や天井の目立たない場所、クローゼットの奥など、日常的に目が届きにくい箇所にカビが生えると、気づいたときには広範囲に広がっていることもあります。
また、高湿度の環境はダニの繁殖も促進し、アレルギー症状を引き起こす原因になるため注意しましょう。
家の構造に悪影響がある
木材の腐食や断熱材の性能低下へつながるのが、壁の内部への湿気の侵入です。
また、壁紙が剥がれる、フローリングが反るなどの劣化も発生します。
木造住宅では、湿気による木材の腐食が住宅の耐久性に直接影響します。
放置すると構造的な問題に発展し、大規模な修繕が必要になるケースもあるため、湿気対策が大切です。
ランドリールーム兼ファミリークローゼットに湿気が発生する原因

ランドリールーム兼ファミリークローゼットの適切な湿度は40〜60%ですが、対策が不十分だと70%以上になることもあります。
湿度が高くなる原因を把握して、適切に対策しましょう。
洗濯物の水分蒸発
洗濯機で脱水したあとの衣類には、多くの水分が含まれており、室内干しで水分が蒸発すると、室内の湿度が上昇します。
とくに冬場や梅雨時は、水分の蒸発が室内湿度に与える影響がより大きくなります。
洗濯機・乾燥機の排気
脱水後の洗濯機は洗濯槽の内部に水分が残っており、それが徐々に蒸発して湿度を上げます。
乾燥機能付き洗濯機の場合、乾燥中に洗濯物の水分が排出されるため、換気が不十分だと湿度が上昇する原因になります。
浴室やキッチンなど隣接空間からの湿気流入
ランドリールーム兼ファミリークローゼットが浴室やキッチンに隣接した間取りの場合、それらの部屋から湿気が流入する可能性があります。
浴室からは入浴時に大量の水蒸気が発生し、キッチンからは調理時の湯気や水蒸気が発生します。
住宅の気密性・断熱性の高さ
現代の住宅は省エネルギーの観点から、高い気密性・断熱性が重視されます。
これは外気の侵入を防ぎ冷暖房効率を高める一方で、室内で発生した湿気を外に逃がしにくくなります。
そのため、高気密住宅は湿気が室内に留まりやすく、換気は必須です。
ランドリールームは洗濯物の水分蒸発で湿度が上がりやすいため、換気システムが設けられていないと湿気がこもりやすくなります。
部屋の位置
ランドリールーム兼ファミリークローゼットの配置によっても湿気が発生しやすくなります。
北側に配置されていると日光が当たりにくく、乾燥に時間がかかります。
また、換気扇がないと湿気がこもりやすくなるため、間取りに応じて24時間換気システムを採用するなどの対策が必要です。
ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気対策

ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気問題を解決するには、設計時点で配慮が必要です。
ここでは、以下の4つに分けて、湿気対策を紹介します。
- 計画、設計編
- 設備編
- 内装編
- 運用・メンテナンス編
計画・設計編|換気計画と空間設計
- 窓の配置:窓は可能なら2方向に配置し、風の通り道を確保
- 換気経路の確保:給気口と排気口の位置を考慮して空気がよどみなく流れるようにし、クローゼット内にも通気用の換気口を設ける
- 適切な広さの確保:洗濯物を干すスペースと衣類収納の間に余裕を持たせることで湿気の影響を軽減
- コンセントの位置と数:除湿機やサーキュレーター、アイロンなどに十分な数のコンセントを適切な位置に計画
- 断熱性能の確保:断熱サッシや複層ガラス、断熱材を採用して結露を防ぐ
収納の適切なスペースを知りたい人は、こちらのコラムもぜひ参考にしてください。
<関連記事>新築住宅の収納が「多すぎた・少なすぎた」|後悔しないための“収納計画”ポイントと事例を紹介
設備編|効果的な除湿・乾燥設備の選び方と使い方
- 換気扇の設置:湿気を効率的に排出できる風量の換気扇を選び、できれば24時間換気システムかタイマー付きのものが便利
- 除湿機の導入:梅雨時や雨天時に効果的で、衣類乾燥機能付きのものを選ぶと洗濯物の乾燥が早まる
- サーキュレーターの活用:空気を循環させて湿気が一箇所に溜まるのを防ぎ、洗濯物に直接風を当てて乾燥を早める
- 衣類乾燥機の導入:洗濯物を干す量を減らすことで湿気の発生源を抑制
内装編|湿気に強い素材を選ぶ
- 調湿機能のある壁材:珪藻土や漆喰、エコカラットなどの調湿機能を持つ壁材は湿気を吸放出し、カビや結露を抑制室内の湿度を一定に保つ効果がある
- 耐水性・防カビ性の高い壁紙:抗菌・防カビ加工された壁紙は水分に強いので安心
- 適切な床材:耐水性のあるクッションフロアやフロアタイルがおすすめ
- クローゼット内部の素材:調湿効果のある桐材の棚板や、防カビ加工されたプラスチック製の収納アイテム
湿気に強い素材を選ぶことでクローゼット内の湿度管理がしやすくなります。
運用・メンテナンス編|日々の工夫で湿気をコントロール
- 換気扇の運用:基本的に常時運転させるか、タイマーで定期的に動かす
- 除湿機の適切な使用:湿度が高いと感じたら、窓やドアを閉めて除湿機を使用し、湿度は50〜60%程度に設定すると効果的
- サーキュレーターの活用:部屋全体や洗濯物に向けて空気を循環させると、湿気のこもりを防ぐ
- 洗濯物の干し方:洗濯物同士の間隔をあけて風通しをよくする
- 洗濯機のカビ対策:洗濯終了後は蓋を開けて内部を乾燥させる
- クローゼットの整理整頓:衣類を詰め込みすぎず空気の通り道を確保し、定期的に扉を開けて換気
- こまめな掃除:ホコリは湿気を吸着するため、床や棚の細かいホコリまで除去し、換気扇やフィルターも定期的に掃除する
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアで湿気対策にこだわった注文住宅をご希望の方は、鬼丸ハウスへお問い合わせください。
湿気やカビの心配がない健康的な住環境を実現するための設計や工法について、専門スタッフが丁寧にご提案いたします。
快適なランドリールーム兼ファミリークローゼットの間取りアイデア

ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気対策と使いやすさを両立させるには、間取りプランの工夫が必要です。
I字型
I字型のランドリールーム兼ファミリークローゼットは、洗濯の家事を一方向で連続的に行える設計です。
洗う(洗濯機)→干す(物干しスペース)→畳む・アイロン(作業カウンター)→しまう(クローゼット)という流れを一直線上に配置します。
これにより、洗濯の一連の流れがスムーズになり、家事効率が向上します。
I字型のメリットは、無駄な動きが少ない点です。
洗濯物を持って部屋中を移動する必要がなく、限られた動線で効率的に家事をこなせます。
コンパクトなスペース(4〜6畳程度)でも実現しやすい点も魅力です。
回遊型(ウォークスルー型)
回遊型のランドリールーム兼ファミリークローゼットは、通り抜けられるように配置する設計です。
脱衣所 → ランドリールーム兼ファミリークローゼット → 廊下やリビングといった回れる動線にすると、行き止まりがなくなり家の中をスムーズに移動できます。
洗濯動線だけでなく、生活動線の一部としても機能するため、日常生活の利便性が高まりま
す。
帰宅後すぐに汚れた服を洗濯機に入れられ、入浴の準備や着替えもスムーズです。
プライバシーを確保するために、必要に応じて扉を設けて来客時などは空間を区切れるようにするのもおすすめです。
ランドリールームの家事動線については、こちらの記事で詳しく解説しています。
<関連記事>家事動線が良いランドリールームの間取り図と実例|平屋・二階建てのアイデアをご紹介
ランドリールーム兼ファミリークローゼットのメリット・デメリット

ランドリールーム兼ファミリークローゼットにはメリットが多い一方、デメリットもあります。
メリット
ランドリールーム兼ファミリークローゼットには以下のようなメリットがあります。
洗濯動線の短縮
- 洗濯から収納まで一連の流れが一つの空間で完結する
- 洗濯物を持って家中を移動する必要がなくなる
- 洗濯量の多い子育て世帯で時間短縮になる
スペースの有効活用
- 洗濯機置き場と収納スペースを一体化することで占有面積を削減できる
- 作業カウンターを設けると実用性の高い空間になる
- 限られた住宅面積を効率的に使用できる
天候や時間に左右されない快適な洗濯環境
- 雨の日や花粉の多い季節でも気にせず洗濯物を干せる
- 夜間でも安心して洗濯できる
部屋が散らかりにくくなる
- 洗濯物の一時置きや畳む作業がランドリールームで完結する
- 来客の多いご家庭や、リビングを常に整えておきたいご家庭に適している
デメリット
ランドリールーム兼ファミリークローゼットは、湿気の他にも注意すべきポイントがあります。
湿気対策が必要
- 換気設備や除湿機が必要
- 十分な湿気対策を行わないとカビが発生しやすい
設置スペースの確保が課題
- 4畳〜6畳以上の面積が必要
- 限られた住宅面積でスペースを確保するには、他の部屋を小さくするなど調整する
プライバシーの確保が難しい
- 回遊型の間取りではご家族が通る可能性がある
- ご家族全員の衣類を収納する場合、個人のプライバシーが確保しにくい
- 脱衣室を分けたり、扉で空間を区切る工夫が必要
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアでご家族の暮らしやすさを考えた間取りプランをご希望の方は、鬼丸ハウスへお問い合わせください。
ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気対策や最適な配置など、ライフスタイルに合わせた住まいづくりをサポートいたします。
ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気に関するQ&A

ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気対策について、鬼丸ハウスがよくいただく質問とその回答を紹介します。
Q.部屋干し時の湿気にはサーキュレーターと除湿器、どちらがより効果的?
A.部屋干しの湿気対策において、サーキュレーターと除湿機は役割が異なります。
サーキュレーターは空気を循環させることで洗濯物の乾燥を早める効果がありますが、湿気そのものを取り除くわけではありません。
一方、除湿機は空気中の湿気を直接除去します。
洗濯物の量が少ない場合や、季節的に湿度が低い時期であればサーキュレーターだけでも十分な効果が得られます。
しかし梅雨時や雨の多い季節、大量の洗濯物を干す場合は、除湿機の使用が効果的です。
Q.ランドリールーム兼ファミリークローゼットの適切な広さは何畳?
A.ランドリールーム兼ファミリークローゼットの適切な広さは、家族構成や洗濯量、収納する衣類の量によって異なりますが、一般的には4〜8畳が目安です。
4人家族の場合、6畳あれば、十分な作業スペースと収納スペースを確保できます。
Q.ランドリールームは北側の日当たりの悪い方角でも問題ない?
A.北側でも問題ないですが、設備での対策が必要です。
北側のランドリールームでは自然光による乾燥が難しいため、換気扇や除湿機、衣類乾燥機を検討しましょう。
まとめ
ランドリールーム兼ファミリークローゼットの湿気による後悔とその原因、効果的な対策方法、間取りのアイデアなどをご紹介しました。
ランドリールーム兼ファミリークローゼットは、家事効率を高め生活の質を向上させる素晴らしい空間ですが、湿気対策が不十分だと思わぬトラブルを招くことがあります。
この記事が、快適なランドリールーム兼ファミリークローゼットと理想の住まいづくりの参考になれば幸いです。
お問い合わせ Contact
-
鬼丸ハウス本社
〒800-0213
福岡県北九州市小倉南区中曽根東2-13-16093-383-9382(9:00〜18:00)
[営業]9:00~18:00
[定休]なし/GW、お盆、年末年始除く