住まいのコラム Column

注文住宅を建てる時に欠かせないのが「地盤調査と地盤改良」ですが、その費用は方法や設計プランによって異なります。
そして、チェックするポイントを知れば、地盤調査・地盤改良の費用を抑えることも可能です。
今回は、福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアのハウスメーカー『鬼丸ハウス』が、地盤調査・地盤改良について、30・40・50坪の費用相場と費用を抑える方法、トラブルを避けるためのチェックポイントを詳しく解説します。
安心・安全に住めるマイホームを完成させるために、ぜひ最後までごらんください。
Contents
地盤改良の前に「地盤調査」が必須|方法と費用相場

阪神淡路大震災をきっかけに2000年に建築基準法が改正され、現在では全ての建築現場において、地盤調査は義務化されています。
参考:建築基準法施行令第93条
ただし、ここで重要なポイントは「整地されている=地盤調査が完了している」訳ではないという点です。
住宅分譲地の中には地盤調査済みとそうでないものがあるため、敷地を選ぶ際には「地盤調査報告書」があるか確認する必要があります。
地盤調査が済んでいない場合は、売主の承諾を得た上であれば購入前に実施することもできますが、購入後に手配するのが原則です。
地盤調査の費用を知る上で重要となるのが、調査方法の種類です。
どの方法を選ぶかによってコストが変わりますので、それぞれについて特徴と敷地面積30・40・50坪の費用相場を紹介します。
SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)
SWS試験は、住宅地に最も多く採用される方法で、地盤にスクリュー状の鉄棒を回転させながら挿入し、その沈み具合や抵抗の具合で強度を判定します。
【調査内容】 | ・地耐力(※)のみ(土質は調査できない) |
【調査日数】 | 半日程度(一般的な住宅地の場合) |
【費用相場】 | 30坪:10〜20万円 40坪:10〜20万円 50坪:15〜25万円 |
SWS試験は他の方法と比べるとコストを抑えられますが、支持層(※)が深いところにある敷地では調査時間が長くなり費用が高くなる可能性があるため注意しましょう。
※地耐力:地盤が建物荷重に耐えられる強度を示す数値で、kN/㎡で表す。数値が大きいほど強固な地盤であることを意味する。
※支持層:建物荷重(基礎)を支持できる地盤を指し、軟弱地盤では支持層が地表から深いところにある可能性が考えられる。
ボーリング試験
ボーリング試験は、比較的大きい(=建物荷重が大きい)住宅を建てる場合に用いられる方法で、地盤を掘削しながら中空鋼管を落下させ、その打撃への抵抗力で地耐力を測定します。
合わせて地表から地下10から数10mまでの地盤サンプルを採取するため、SWS試験よりもより詳細な調査結果を知りたい方におすすめです。
ただし、調査のためにやぐらを組むため、コストが高くなり、既存建物がある状態では採用できない可能性もあります。
また、調査中は騒音や振動が発生するため、ご近所への配慮が欠かせません。
【調査内容】 | ・地耐力 ・地盤の構成 ・埋設物や空洞の有無 ・地表から地下水位までの距離 |
【調査日数】 | 2日〜1週間(一般的な住宅地の場合) |
【費用相場】 | 30坪:20〜30万円 40坪:20〜30万円 50坪:30〜40万円 |
一般的な平屋・2階建てを建てる際にはSWS試験が採用されますが、液状化現象(※)のリスクが高い地域では地下水位の高さを知るためにボーリング試験を行うケースもあります。
※液状化現象:砂質地盤などで地下水位が高いと、地震などの振動によってそれまで互いに支え合っていた土の粒子が離れて、地盤が液体のように柔らかくなる現象。発生すると建物荷重を支持できなくなり不同沈下につながる。
平板載荷試験
平板載荷試験は、地盤の上に平板を置いてその上にクレーンなどの重機で荷重をかけて地耐力を測定する方法です。
ボーリング調査のような騒音や振動はあまり出ません。
ただし地盤の浅い部分しか調査できないので、あらかじめ強固な地盤であることが想定される敷地に用いられます。
【調査内容】 | ・地耐力(平板を置いた範囲のみ) |
【調査日数】 | 半日程度(一般的な住宅地の場合) |
【費用相場】 | 30坪:10〜15万円 40坪:10〜15万円 50坪:10〜15万円 |
平板載荷試験はコストが安い反面、平板を置いた範囲およびそのごく周辺の地盤しか調査できないため、採用できるケースは限られるので注意しましょう。
表面波探査
表面波探査とは、地表付近に伝わる表面波の伝搬速度を測定して、地盤の硬さや地下水位を調査する補法で、比較的新しい技術です。
地盤を破壊しないため、地盤改良後の確認検査に採用される場合もあります。
【調査内容】 | ・地耐力 ・地盤の構成 ・埋設物や空洞の有無 ・地表から地下水位までの距離 |
【調査日数】 | 半日程度(一般的な住宅地の場合) |
【費用相場】 | 30坪:5〜20万円 40坪:5〜20万円 50坪:10〜30万円 |
表面波探査は低コストで調査時間が短い点はメリットですが、地表から10m以上の部分は調査精度が低くなるため、舗装されておらず建造物がない敷地では、SWS試験を採用するケースが大半です。
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアでマイホームを検討中の方は、鬼丸ハウスへお問い合わせください。
鬼丸ハウスは土地探しからみなさんのマイホーム計画をサポートしており、自社所有の分譲地もございますのでお気軽にご相談ください。
「地盤改良」の方法と費用相場

住宅分譲地は整地されていてすぐに建築に取り掛かれそうに見えても、地盤改良済みではありません。
なぜなら、地盤改良は建てる住宅のプランによって適切な方法が異なるためです。
建築基準法によって義務化されているのは地盤調査のみで地盤改良はその対象ではないですが、調査結果に基づき正しく地盤改良しないと、地震で傾いたり、半壊・倒壊をもたらす可能性があります。
そのため、予算計画を建てる際には地盤改良の費用も把握しておきましょう。
ここでのポイントは、「地盤改良にはいくつかの方法がある」という点です。
では、それぞれの改良方法について、特徴と30・40・50坪の土地に総2階建てを建てる場合の費用相場を紹介します。
表層改良工法
表層改良工法は、強固な地盤が地表から浅い層で見つかった場合に用いられる方法で、表層の土壌にセメントなどの硬化剤を混ぜて転圧します。
【作業日数】 | 1〜4日程度(一般的な住宅地の場合) |
【費用相場】 | 30坪:30〜50万円 40坪:40〜70万円 50坪:50〜80万円 |
掘削する深さや土質によって改良費用は変わりますが、比較的リーズナブルな方法として多く採用されています。
柱状改良工法
柱状改良工法は、深い層に支持層がある場合に採用される方法で、地面を数箇所、筒状に掘削してその中にセメントを流し込んで柱を形成します。
表層改良よりもコストは高いですが、液状化リスクの高いエリアにも採用可能です。
【作業日数】 | 1〜4日程度(一般的な住宅地の場合) |
【費用相場】 | 30坪:50〜70万円 40坪:60〜80万円 50坪:70〜90万円 ※柱の本数によって費用は変動 |
ただし、地下水位が高い地域や軟弱層が厚い地域では、支持力を思うように確保できない可能性があり、作業中は騒音や振動が発生するため、表層改良工法で対応できない場合のみに採用されます。
鋼管杭工法
鋼管杭工法は、杭を地面に打ち込む方法で、柱状改良工法よりもさらに深い位置に支持層がある場合に選ばれます。
杭の長さをあらかじめ決める必要があるため、地盤の詳細が分かるボーリング調査とセットで行うのが原則です。
【作業日数】 | 1〜2日程度(一般的な住宅地の場合) |
【費用相場】 | 30坪:50〜100万円 40坪:70〜150万円 50坪:100〜200万円 ※杭の本数によって費用は変動 |
ただし、杭を現場へ搬入しなくてはならず、さらに打ち込む際には大きな音が発生するため、住宅地での採用はハードルが高いと言わざるを得ません。
鬼丸ハウスの注文住宅・規格住宅・建売住宅は、高い気密性能とZEH基準の断熱性能が標準仕様で、高耐震・高耐久・長寿命な家を実現できます。
地盤調査・地盤改良はどこに頼むべきか

地盤調査と地盤改良は、ハウスメーカーや工務店に建築工事と合わせて依頼する方法と、地盤調査・地盤改良の専門会社へ個別で依頼する方法があります。
それぞれメリットとデメリットがありますので、押さえておきましょう。
ハウスメーカー・工務店
【メリット】 | ・契約や見積もりを1本化できて、予算計画を立てやすい ・建物の配置や重量に合う正確な地盤改良を実施できる |
【デメリット】 | ・特殊な地盤調査や地盤改良の際に時間がかかる |
住宅を新築する場合、多くの場合はハウスメーカーや工務店に地盤調査と地盤改良を依頼します。
なぜなら、プランによって適切な改良方法が異なるためです。
専門会社に依頼する
【メリット】 | ・特殊な地盤調査や地盤改良にも速やかに対応できる |
【デメリット】 | ・契約や見積もりが分かれるので、打ち合わせや予算計画の手間が増える ・プランに合わせた地盤改良をする際に、やり取りが増えて時間がかかる |
施主が地盤調査や地盤改良の専門会社を探して直接依頼することも可能です。
ただし、地盤調査の結果を建築会社に伝えたり、建築会社の作成した設計プランを専門会社に伝えたりなどのやり取りが発生する点には注意しましょう。
鬼丸ハウスは地盤調査・地盤改良から安心してお任せいただけます。
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアで「丈夫な地盤の土地を探したい」「地震に強い家を建てたい」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
地盤調査・地盤改良の流れ

マイホーム計画を進める際に、工事にかかる費用だけではなくスケジュールも重要です。
地盤調査と地盤改良は、建築工程とは別に日数がかかるので注意しましょう。
では、地盤調査から地盤改良の流れを紹介します。
作業内容 | 日数の目安 |
---|---|
①地盤調査・改良計画 | 1〜3週間 |
②地盤改良の見積もり | 1〜2週間程度 |
③地盤改良工事 | 1週間程度 |
④地盤の再調査 | 1週間程度 |
調査方法・改良方法によっても必要な期間は異なりますが、多くの場合でトータル1〜1.5ヶ月程度かかります。
そのため、「いつまでに着工したい」「入居したい時期が決まっている」という方は、早めにスケジュールを建築会社と相談しましょう。
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアでマイホームを検討中の方は、鬼丸ハウスへお問い合わせください。
ご家族の要望を丁寧に伺い、土地探しから住宅のプランニングまでしっかりサポートいたします。
地盤調査・地盤改良の費用を抑えるためのポイント

地盤調査と地盤改良は、長く住み続けられる家にするために欠かせない工程です。
ポイントを押さえれば費用を抑えることもできます。
液状化リスクの低い土地を選ぶ
液状化リスクの低い土地を選ぶと、地盤改良工事の費用を抑えられます。
液状化現象の起こりやすい地域は、自治体が公表する液状化マップでぜひチェックしてみてください。
国土交通省・国土地理院が運営する「重ねるハザードマップ」では、液状化・土砂災害のリスクや地形分類を簡単に確認できます。
“地元”に詳しいハウスメーカー・工務店に相談する
エリアの特性は、地元に詳しいハウスメーカーや工務店に聞いてみましょう。
地盤の特性に加えて、治安や地域の雰囲気まで詳しく教えてくれます。
土地探しや土地の販売まで手がけるハウスメーカーでしたら、要望に合う最適の敷地を探せます。
ハウスメーカー・工務店に相見積もりを依頼する
多くの場合、地盤調査や地盤改良を建築会社に依頼しますが、その際、ハウスメーカーや工務店に複数の専門会社から相見積もりを取るように依頼する方法も効果的です。
ただし、多くの相見積もりを取るとスケジュールが遅れるため、2〜3社にとどめましょう。
建物の構造・階数を検討する
地盤改良の費用は、建物の配置と荷重によって変わります。
- RC造・SRC造・S造よりも重量の軽い木造の方が、地盤改良費用は安い
- 2階建てよりも平屋の方が土地1㎡当たりにかかる負荷が少ないため、地盤改良費用は安い
これらのポイントを念頭において、設計プランを検討してみるのもおすすめです。
鬼丸ハウスは、高品質な住宅を「家賃並みの安心価格」で提供しており、生涯の幸せを見据えた資金計画も提案しております。
3グレードから選べる規格住宅もございますので、お気軽にご相談ください。
地盤調査・地盤改良のトラブルを避けるためのチェックポイント

地盤調査や地盤改良にかかわるトラブルや後悔を避けるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
地盤調査結果に基づく改良工事を行わないとリスクが大きい
地盤調査結果に基づく適切な改良工事を行わないと、地震の被害が大きくなるだけではなく、住宅瑕疵保険に加入できなくなる可能性があります。
いくら建物が地震に強くても、地盤が弱いと小さな地震で不同沈下(※)するので注意しましょう。
※不同沈下:建物荷重によって地盤が不均一に沈下する現象で、その上の建物は傾いてしまう。
地盤調査結果によって地盤改良費用が変わる
地盤改良の費用は地盤調査を基に算定するため、想定していない軟弱層が見つかると、追加料金がかかるケースも考えられます。
ただし、その地域での施工実績が豊富な建築会社へ相談すると、事前に傾向を把握できるため、土地探しから相談してみましょう。
地中埋設物(埋蔵文化財)が見つかると工程は中断する
地盤調査の結果、敷地内から地中埋設物(埋蔵文化財)が見つかると、工程を中断して調査を受ける必要があります。
多くの場合は宅地造成の際に埋蔵物が発見されますが、まれに整地されている土地でも発見される可能性があるため、事前に役所などで見つかる可能性のあるエリアを聞いておくと安心です。
地震に強い家は「強固な地盤+高い耐震性」が必須
地盤改良によって不同沈下のリスクが減っても、建物の耐震性が低いと地震の被害は大きくなります。
そのため、建築会社を選ぶ際にはどの程度の耐震グレードの家を建てられるか確認しましょう。
鬼丸ハウスの住宅は、最高グレードの「耐震等級3」にも対応可能です。
保証・アフターサービスを確認する
建築会社を選ぶ際は、建てた後のサポート内容についても確認しましょう。
民法によって建物には瑕疵担保責任(※)が10年保証されますが、ハウスメーカー・工務店によってはその期間を超えて建物保証を発行するところもあります。
※瑕疵担保責任:売買(請負)契約において、物理的・法律的・心理的・環境的な不具合や欠陥があった場合、売主(請負人)が是正しなくてはいけない責任。現在の民法では契約不適合責任と表記されている。
参考:民法第562~564条
鬼丸ハウスは、建物初期保証20年に加えて、最長60年(有償)まで延長することが可能です。
合わせて、専門スタッフによる24時間365日対応の公式LINEで、急な不具合やお困りごともしっかりサポートいたします。
まとめ
地盤調査と地盤改良は、安心・安全に住む家に欠かせません。
費用やスケジュール、注意点を事前に知っておくことで、スムーズにマイホーム計画を進められます。
福岡都市圏及び北九州・山口下関エリアで「どんな家を建てられるか知りたい」「土地探しから敷地条件、家の設計施工までワンストップで任せられるハウスメーカーを探している」という方は、鬼丸ハウスにご相談ください。
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